まんがくらぶ2010年10月号 雑感あれこれ

『森田さんは無口』（著：佐野妙）

普段は自己主張に乏しいながらも、気になる男子の何気ない一言でトレードマークのくせっ毛をストレートにする勇気を出してみた花ちゃんの揺れる乙女心を肴に盛り上がるかしまし４人娘たち。
　
一方、恋だけじゃなく髪質にも悩みがちな花ちゃんとは対照的に人並みはずれて自分の髪に無頓着な人たちがピックアップされてますが、綺麗な髪を無造作に扱う山本さんはともかく、日常生活で髪の毛を焦がしてしまう牧先生は、美容以前に危機管理的な意味で心配してしまいますが…。
　
そんなこんなで皆が心配した花ちゃんの恋の行方は、花ちゃんの強靭な天パーの復元力で花と散る…と思いきや、森田さんのもんもん心も追いつかない勢いで回復してたりして。
恋する女子のハートは、普段の姿からは想像できないほどに逞しかったのでありました。
　

『ひよわーるど』（著:橘紫夕）

男どもには及びもつかない王子様キャラで女子にモテモテな瀬戸さんではありますが、一見楽しげなその日常の裏には思わぬ悩みが秘められているようで…。
　
これはこれで楽しそうですが、「カッコいい女子」という立ち位置が一旦確立されてしまうと、もはや真っ当な男女間のラブいエピソードからは縁遠くなってしまうようですね。
　
そんな瀬戸さんのハーレムっぷりを傍観者視点で楽しんでいたもーりさんも、気が付けば男子から直にラブレターを受け取るラブコメフラグが屹立していますけど、
「その気持ちはたぶん気のせい」
と、今後の展開に期待を持たせる余地もないまでに容赦ない終了宣言をかましてくれています。
　
そこにシビれる、憧れるゥ！　と言えるほどタフな男子の出現に期待…というか、潔いほどに恋愛不要なスタンスを貫くじゃっくと、モテ予備軍であるなっちの開き直りぶりには爽やかさを感じるレベルに到達していますね。
そりゃ恋愛のしょっぱい部分を知り尽くしたなっちが馴染んでしまうのも無理はないですねぇ…。