まんがタイムオリジナル2011年4月号&5月号 雑感あれこれ
『そこぬけRPG』(著:佐藤両々)
ルックスも性格も文句なしな美人秘書さんに本命バレンタインチョコを頂くという、マンガでもそうありえないシチュエーションに戸惑いまくるゲボくんですが、
「――バカね、あの子ずっとゲボの事見てたでしょ。どうするにしてもキチンと返事なさい」
「――良んですか」
「「私だけ見てて」で違う人の顔が浮かんじゃあなぁ…」
彼のリア充ぶりを羨むべきか、忠犬体質が骨身に染み付いてる様を暖かく見守るべきかは難しいところですが、そうした恋愛ドラマなシーンに偏らないバランスを維持した構成に、『こうかふこうか』で一時期迷走してしまった反省が活かされている…というのは穿ちすぎでしょうね。
『うわさのユーレイちゃん』(著:平井ケンジロウ)
新学期を迎えてちょっとウキウキしてみたり、怪談を聞いてビビってみたり、そんなごく普通の少女、ユーレイちゃん…ん?
気が付けば前回あたりから隔月連載になってた本作。
セリフもなければ本名も不明、普通の人には見えないし、幽霊として学校に居つくようになった経緯も謎。ないない尽くしなユーレイちゃんの孤独さは印象的ですが、校内で唯一彼女が見える先生のさりげない優しさのお陰で暗さを感じないのが本作のいいところ。
難しいことを考えず、自己申告制の胸囲測定で真面目さと乙女心の間で葛藤するユーレイちゃんの可愛さにニヨニヨするのも正しい読み方でしょうけど。
『先生のたまご』(著:みなづき忍)
新学期を迎えて心機一転! というのは生徒だけじゃなく先生たちにも言えること。
てなわけでノリと思いつき後輩へ経験を積ませようという思いやりで、たまご先生&
…つーかこの人、なんで教師になったんだか。
一方のたまご先生は持ち前の前向きさに加えて、化野先生も慄く頼もしくも末恐ろしい後輩・リカちゃん先生との再会でボルテージは最高潮…ではありますが、
「うおお、ちっちぇぇ! 俺よりちっちぇえ!」
「あの時のちっちぇえのか!! 先生だったのかよ! てっきり誰かのお子さんかと」
ちびっこたまご先生を色んな意味で見下ろす、身長面でのライバルにして受け持ちの生徒でもある宮澤よだかくんと運命の出会いに早くも波乱の気配が漂ってますね。
しかし、この生意気ざかりなよだかくん&彼の幼なじみと思しきツッコミ役のこころちゃんが登場するまでは名前付きの生徒がいなかったというのも、学園モノとしては異色だったのかもしれませんね。