さるたに秘密メモ@はてなブログ

不定期更新。ゲームとか4コマ漫画などなど。

まんがタイムラブリー2011年1・2月合併号 雑感あれこれ

一応は次号でリニューアルとなってはいますが、全作品が総入れ替えされるという事実上の最終号。
 
私がラブリーを読み始めたのはここ3年ほどではありますが、ひとつの雑誌の最期を看取るというのは物寂しいというか感慨深いというか…。
リニューアル後のラブリーを読み続けるかはわかりませんが、この思い切った改革が上手くいってくれれば今までの読者としては幸いです。
 

『視界良好』(著:古下えみ)

メガネ人生一直線な秋奈さんではありますが、その猪突猛進ぶりで大切な友人・千歳さんを傷つける事態に…。
「メガネの「千歳」ェェ」
「え、ちょ、私の名前、勝手にメガネに付けないでくれる」

メガネを友人と同じくらい大切にしているのか、はたまた友人がメガネと同レベルなのか、解釈次第で笑うべきか驚愕すべきか…ってのはさすがに考えすぎでしょうか。
 
そんな秋奈さんの勢いに釣られて、気がついたら雪が舞い降る中で一同揃ってメガネ屋で客引きの手伝いをさせられる、フツーなら罰ゲーム同然なホワイトクリスマスでしたけど、秋奈さんにとってはメガネ愛を満足させるご褒美だったり。
 
「来年も再来年もずっと、こんなふうにみんな集まれたら良いよね。
こうやって、メガネ屋さんで」

メガネ命の女の子、というネタひとつで作品世界を構築しきった本作が今回限りで終了というのは勿体ないにも程があります…。
 

ぐだぐだしている女子高生の放課後 略してぐだじょ』(著:小池定路

素っ頓狂な不思議系図書委員はねる先輩に何故かなつかれた、体育系天然娘ゆかりちゃん&豪胆系突っ込み娘つっしーたちテンション低めな三人娘によるぐだぐだスクールライフも今回でひとまず終了。
 
ストーリーもキャラクターも特に何かを主張するでもない「雰囲気マンガ」なんですけど、日なたでコロコロとくつろぐ小動物を何となく観賞しているような、妙な居心地のよさに惹かれてついつい読んでしまいます。
 
今回は女子特有の苦しみに難儀するというテーマではありますが、ゆるさとぐだぐだ加減は一切ぶれませんね。はねる先輩とゆかりちゃんの関係がペットとひたむきな飼い主という事を感じさせる場面を見るたびに、何となくニヨついてしまいます。
 

『この世のハテ』(著:一路)

入院をキッカケにおじいちゃんから飼い犬のハテさんを託されたイズミちゃんでしたけど、そのおじいちゃんも退院後にイズミちゃんたちと同居する事となりました、のはいいけれど…。
 
お互いに一本気なせいでぎこちない父と娘、ズレてるようでも大人たちを気遣ってる孫たち。
血の繋がった親子であっても同じ家で暮らしていく家族になれるかはまた別の話ではありますが…。
 
「俺が煮つけを作る。母さんゆずりだ。一品だけオレの得意を添えさせてくれ」
あせることなく、押し付けない。
ミゾは確かにあるけれど、それを飛び越えるんじゃなく一歩ずつ歩いて埋めていく。
みんなが家族になっていく過程を丁寧な筆致で描いた正統派ファミリー作品は「第2部の第1話」らしく、物語がきれいに収まっているのが好印象ですね。