さるたに秘密メモ@はてなブログ

不定期更新。ゲームとか4コマ漫画などなど。

4コマオブザイヤー2011に参加してみる

一言で説明すると「4コマ好き、出てこいやっ!!」ということです。
4コマ漫画レビューサイト『素晴らしい日々』さん(http://d.hatena.ne.jp/hachinohe/)がブチ上げたキャッチーな見出しに釣られてノコノコ出てきてみたりして。
 

新刊部門

2010年12月20日以降から2011年11月30日までに発売された"1巻の"4コマ漫画単行本から3作品
 

えすえぬ家の人々(1) (著:IKa)

えすえぬ家の人々 1巻 (ファミ通クリアコミックス)

えすえぬ家の人々 1巻 (ファミ通クリアコミックス)

女児と格ゲーブームで勢いづいてた頃のゲーセンに愛着を抱く層を狙い撃ちにした作品と言わざるを得ない!
そして作中随一の不遇キャラ・えふつーしすてむさんの扱いが妥当なだけに切ないと言わざるを得ない!
…彼女の持ちネタ(?)『だいのれっくす』が最近になって三部作じゃなかったらしいことが判明したのもある意味タイムリーかも知れませんね。
 

ヘン集女王(1) (著:高内優向)

ヘン集女王 1 (ヤングキングコミックス)

ヘン集女王 1 (ヤングキングコミックス)

熟練の技能と変幻自在のキャラ作りで活躍するスーパー編集者・川島さんと、情熱はあれども空回り気味な新米編集者・平戸路ひらとじさん、そんな対照的な二人を軸に描かれたマンガ雑誌製作の最前線日記。
主人公格のキャラクターが二人もいる上にマンガ家サイドのエピソードも多いという欲張った作りではありますが、作中の視点がブレないお陰で小難しいことを気にせず読める、さりげないながら周到な構成も好印象です。
 

パンむすめ (著:樹るう

パンむすめ (まんがタイムコミックス)

パンむすめ (まんがタイムコミックス)

「好き」に対してガムシャラなヒロインを数多く描いてきた樹先生が満を持して送り出した職業モノ作品。
パンへの愛に燃える娘さん二人が手探りで挑んだ細腕繁盛記は失敗するときも前のめり。上り調子な展開をご都合主義と感じさせないのは、お客さんを始め、お世話になった人たちのことが常に考えられているからでしょうね。
一巻完結というのが勿体ないと思う一方、この熱量を維持するには丁度いいボリュームだったとも思ったり。
 

既刊部門

2010年12月20日以降から2011年11月30日までに発売された"2巻以降"の4コマ漫画単行本から3作品
 

キルミーベイベー(3) (著:カヅホ)

キルミーベイベー (3) (まんがタイムKRコミックス)

キルミーベイベー (3) (まんがタイムKRコミックス)

難しい考察やキャラに萌えるヒマも与えない勢いで読者を笑わせるという一点に特化したスタイルは実に秀逸。
裏を返せば登場キャラがギャグのためのツールでしかないという観方もできますが、キャラへの愛着を前提にした作品が多い昨今の4コマ漫画界において、これはこれで笑いだけを追及するストロングスタイルとして評価すべきではないでしょうか。
アニメ化されるのは正直言って意外でしたが、このろくでもないマンガが動いてしゃべるところを見てみたいのは確かです。
 

森田さんは無口(4) (著:佐野妙

森田さんは無口 ? (バンブーコミックス)

森田さんは無口 ? (バンブーコミックス)

4コマ業界におけるライバル・芳文社に大きく水を開けられているアニメ主体のメディアミックスへ竹書房が踏み込んだマイルストーンになったという業界的な意味合いと、生まれて初めてサイン会に参加して直筆イラストを頂いた作品だという個人的な思い出もあって、今年の4コマと言われたらどうしても外せない一冊です。
森田さんは無口。2 [DVD]

森田さんは無口。2 [DVD]

新キャラも新展開も無くっても、女子の何気ない日常の合間から漂うフェティッシュな魅力が薄れることはない、という事実を立証している点でも見逃せません。
 

恋愛ラボ(6) (著:宮原るり

恋愛ラボ(6) (まんがタイムコミックス)

恋愛ラボ(6) (まんがタイムコミックス)

連載開始から5年が経過しても全くテンションが落ちないのは見事としか言いようがありません。
現実の男子と接触する毎に発生する予想外のエラーに翻弄されながらも、想像上にしかいない理想の男子とのラブ妄想はいよいよもって磨きがかかっていく女子の逞しさは敬意を表したくなるレベルに達してますね。
アニメ化されてもいいんじゃないかと思いますが、ドラマCD化された芳文社作品はアニメ化されにくいというジンクスが払拭されきってないことを考えると…。