まんがくらぶ2011年9月号 雑感あれこれ
うちは寿! (著:小池恵子)
あの髪どめはどこにしまったかな。
なかよしだったみっちゃんは、お嫁に行ってそれから、病気でいってしまった。
デートしたじいちゃんも、もういない。
連れて行ってくれた、とうさんもかあさんも、じいちゃんとばぁちゃんも、
私のあの子も、
「みんなもういない…
ひとりきりだ」
はしゃぎ盛りのちびっ子たちが夏祭りでテンション全開な一方で、若いイケメン男子の浴衣姿がビミョーにターゲット外、ということで留守番を決め込んだかめさんでしたが、ひとりきりで若かりし頃の記憶を思い返しているうちに、深い、深いところへ踏み込んでいってしまったようですが…
「そうでもないのかしらね」
かめさんの心を呼び戻したのは、孫たちによる拙くもエネルギッシュな工作か、はたまた遠いところから聞こえたメッセージなのか。