『モトリョ。』(著:幌倉さと)
「皆には黙っていたが…もうそろそろこの体は限界で、マトリョーシカの国に帰らねばいけなくなりそうなのじゃ」
割と正体不明というかファンタジーな存在だったモトリョちゃんの衝撃発言! …はただのジョークだったようで一安心。周りを騒がせるのがとことん好きですねぇ。
初めのうちは人に見られないよう苦労し続けていましたが、友達に囲まれたモトリョちゃんの姿を見ると無理に隠れなくても良かったような…という結果オーライな事を思ってみたりして。
臨月を迎えてもいつも通りハイテンションなちかちゃんと違って落ち着きの足りない修平さんでしたけど、無事に娘が生まれてしまうと、
「標本にしたいというか、培養してもっと増やしたいというか」
いつもの理系でマッドなノリを取り戻したようで何より…というか残念というべきか。
とはいえ親バカだったり幸せを感じてたりと、修平さんも人並みに親らしいところもあるようで…という感慨を程よく台無しにしたところで大団円。
この両極端な夫婦の子供がどう育つか、ちょっと読んでみたかったですけどね。