まんがライフMOMO2010年10月号 雑感あれこれ

『数学女子』（著：安田まさえ）

巻頭カラー＆『私の数学の思い出』なるトラウマ発掘思い出エピソード企画という、コミックス発売記念とはいえ新人にしては破格の扱いを受けてる感のある本作。

数学女子 1 (バンブー・コミックス)

そんな青春にも就職にもプラスにならない茨の道を選んでしまった数学課のかしまし４人娘たちが合宿という建前で訪れたのはいい雰囲気の温泉宿。
　
「勉強はキレイになってから…うん！　女子だもんね！」
と、始まる前から終わってしまっている我らが数学課女子ですが、その会話は数学から離れられないようで…けど「温泉よりも勉強よりもパチンコ打ちてぇ〜〜」と酔い潰れながら呟いてしまうさえ子ちゃんは、自分を見つめなおす公式を算出しなおすべきかと思われます。
　
けど、バラ風呂でバラよりも存在感あふれる浮力を発揮する、ゆみちゃんの脂肪率90％な一部位の浮力はそのままであってほしいものです。
　

『イヴ愛してる』（著：伊藤黒介）

「元来、故郷とは悲しいものだよ。消えてなくなるのも、またあるべき姿だろう」
　
主が亡くなった田舎の家を護る座敷童子の説得に悪戦苦闘するイヴ。可愛いけれど容赦ない座敷童子を辛抱強く説得しようとする彼女と連載初期でゲイのアキラさんを見境なく誘惑していた痴女はまるで一致しませんが、ここ最近のイヴを見る限りだと、異界と人間界を取り持つ調停者が本性なのでしょうね。
　
一本気な子供を説得するには道理を説くより、後先考えない好意の方が有効なのは人外の存在が相手でも変わりはないようで、どうにか一件落着したようですね…面倒な居候を抱え込むことになったアキラさんはともかく。
　
兎追ひしかの山　小鮒釣りしかの川　夢は今もめぐりて　忘れがたき故郷
如何いかにいます父母　恙つつがなしや友がき　雨に風につけても　思ひいづる故郷