まんがタイムラブリー2010年9月号 雑感あれこれ

『ただいま独身中』（著：辻灯子）

結構地味な感じで始まった本作ですけど、三十路のマイペースOL・楓さんが婚約者のいる幼なじみへの恋心を自覚してしまうという面白くもややこしい展開になってからは、物語に芯が入った感がありますね。
　
意中の重森くんと二人っきりで浮かれまくる楓さんですが、常に後ろめたさがチクチクうずいていたりと、情念渦巻く大人の恋の物語…と言ってもいいはずなんですが、当の楓さんから緊張感をイマイチ感じられないお陰か、妙に気軽なノリになっているのが不思議ですが、これも人徳というべきなんでしょうか。
　

『ピュアせんぱい』（著：内村かなめ）

一時期の強引なリニューアルで迷走気味だった『ラブリー』は、ここ最近掲載されたゲスト作品の傾向を見る限りではOLもの＆女子学生ものを軸にする方向で落ち着きそうですね。
…なんだか『スペシャル』と立ち位置を交換したように見えるのは気のせいでしょうか。
　
うちの部署にはかわいらしー先輩がいます
　
というワケで今回のゲスト作品は、呑気で素直で小動物系なOLさんの観察日記。
裏表のなさすぎるところが可愛い先輩が同僚たちにひたすら愛玩されるという、ほんわかしたノリを楽しめる作品ではありますが、肝心の先輩は天然ぶりが災いして幸せを掴み損ねてたり、そもそも主人公なのに名前がナゾだったりと、よく見るとビミョーに不遇な扱いですね。
　
その報われなさがいいんだよ！　という不幸萌えを狙ってる可能性もありますが。