まんがタイム2014年4月号 雑感あれこれ
ゆとりノベライズ (著:渡辺伊織)
見ようによっては「ドキッ!女の子だらけのラノベ業界」といった夢いっぱいのシチュエーションなんですが、ちゃんとほろ苦くてしょっぱい現実の味付けもされているのが本作の真骨頂。
才能ある後輩の足音が自分のすぐ後ろから聞こえる焦りと、数歩先を行く先輩にライバル扱いされていない歯がゆさに凹みまくりな都さんではありますが、自分の迷いと正面から向かい合うだけの強さをキープしているのは大したものです。
…このドタバタの渦中にいる里美さんが(小説以外の日常で)都さんの精神的なタフさの何割かでも持ち合わせていれば、いい奴なのにやたらと気苦労がかかりまくりな都さんの友人・佐久間くんも少しは楽できたでしょうに…(苦笑)。