まんがライフオリジナル2012年1月号 雑感あれこれ

惑い星と花　（著：野広実由）

「うふふ、なんかいやーらしい」
　
……いやらしい…
　
私は中一になり
心も体もまだ落ち着かないまま
あの言葉が何故かしこりのように残っているのだ
　
４コマ作家による合同同人誌からゲスト掲載された後に連載が始まったというあたり、内容だけでなく経歴も異色ではある作品ではありますが、言葉にできない不安定な思いを抱えた少女を描いた本作のテーマは女性層をメインターゲットにしているというライオリにはむしろマッチしていたのかもしれません。
　
男性読者が本作へ感じそうな敷居の高さを多少なりとも下げるためか、戸惑いながらも成熟していく少女たちの数歩後ろを騒がしくついていく男子たちの視点を配するあたりは絶妙ですね。
彼らの微笑ましくも痛々しい姿を見てると、共感や郷愁を感じて何とも居たたまれなくなりますなぁ。