まんがホーム2011年10月号 雑感あれこれ
恋に鳴る (著:山名沢湖)
ご主人様はいつも私に口づける
私 よだれでべとべと
ご主人様はいつも私を抱きしめる
私 手あかでべとべと
連載が長く続くと作風が変わることはよくありますが、おねしょと泣きべそが似合う年頃のご主人様に(物理的な意味でも)振り回されるぬいぐるみのお姫様が主役という「恋」とはカケラも関係ないお話を、初出から5年越しで発売されたコミックスと合わせて出してきた作者と編集部の英断には度肝を抜かれました。
- 作者: 山名沢湖
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2011/09/07
- メディア: コミック
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「ねえ、ちがうよね。ゴミじゃないよね。とってもキレイな花だよね。
おひめさまにだってにあうよね」
ママとご主人様とお姫様。恋とは違っていても、一方通行ではあっても、それぞれの愛情が描かれていることを考えると、「恋」というテーマから脱線したのではなく「愛」へ昇華されたと考えるべきではないでしょうか。
オチを見ると「やっぱ好き勝手描いてるだけじゃね?」と、つい思い直してしまいますが。