ロールプレイングゲームサイド VOL.01 雑感あれこれ
ロールプレイングゲームサイド Vol.1 (GAMESIDE BOOKS)
- 作者: ゲームサイド編集部
- 出版社/メーカー: マイクロマガジン社
- 発売日: 2014/07/30
- メディア: 単行本
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メジャーなテーマを取り上げた時こそ雑誌の持ち味が発揮される…というのが個人的な持論なのですが、このロールプレイングゲームサイドは正にその典型例ですね。
国産RPGの歴史[PCゲーム編]
巻頭特集から30代以下の読者がリアルタイムで体験してなさそうなゲームが語られてますが、直接触れることが出来なかった時代の熱気を疑似体験できることこそがゲームサイドシリーズの醍醐味でもあるわけで。
この当時から技術的な進歩がアニメ的なビジュアルとストーリーに強く反映されるという現在のコンシューマーRPGにも見られる傾向が色濃く表れているのが興味深いですね。
シリーズ特集 メタルマックス
「デコゲー」という言葉に含まれるニュアンスは肯定的な要素だけではないのですが、こと家庭用に関しては個性的かつ評判が高い作品が多く、このメタルマックスもデータイーストが潰れた後も、権利関係のゴタゴタを乗り越えながら根強いファンに支えられて細く長く、そしてしぶとく生き残ってきたシリーズのひとつです。
本特集ではシリーズ全般の紹介はもちろん、みや王こと宮岡寛氏をはじめとした制作スタッフがポシャったDC版『ワイルドアイズ』を含めた過去作品の舞台裏を赤裸々に語るインタビュー記事は実に読み応えがありますね。
…とか言いつつ、メタルマックスはSFC『リターンズ』とDS『2リローデッド』を買いながらも積みっぱなしという体たらくだったりして。
せっかくだから『2リロ』あたりから手をつけてみましょうかね。
真説・コンピュータRPGの起源
コンピュータRPGの元祖といえば『ウルティマ』『ウィザードリィ』といったPCゲームが真っ先に思い浮かびますが、この特集ではその源流というべき教育用汎用機におけるマニアたちのゲーム制作記が克明に取り上げられています。
当時の開発者たちへのインタビューを読んでみると、あくまで一学生でしかなかった苦労話や、他の開発者に対するリスペクトとライバル意識など、先見性と技術力に感心しつつも、現在の同人ゲーム製作者や我々ボンクラゲーオタに通じるところが見受けられて、色々と興味深いですね。
ロバート・ウッドヘッドやリチャード・ギャリオットといった伝説的クリエイターが他のゲームマニアたちの強い影響下にあったというのは衝撃であると同時に、彼らに対する親近感も湧きますね。
ドルアーガの塔
30周年か…。
近所のオモチャ屋に置いてたアーケード版を年長のお兄ちゃんたちにあれこれ教わりながら遊んでた頃から随分経ったもんだ…。
とはいえ、私の世代にとって『ドルアーガ』はファミコン版が主戦場でありました。
当時ちょっとしたベストセラーになったというケイブンシャのファミコン版攻略本も小遣いをはたいて買いましたが、この攻略本では「これがRPGだ!」という謳い文句で『ブラックオニキス』をはじめ、スクウェアの『Will』といったテキストアドベンチャーをどさくさ紛れに紹介したりと、今になって思えばRPGというジャンルを説明するという建前のもとにPCゲームマニアと思しきライターの趣味丸出しの内容になってました。
この攻略本は実家にもさすがに残ってなさそうだし、機会があれば本誌で紹介してもらえませんかね。