シューティングゲームサイド Vol.09 雑感あれこれ
シューティングゲームサイド Vol.9 (GAMESIDE BOOKS) (ゲームサイドブックス)
- 作者: ゲームサイド編集部
- 出版社/メーカー: マイクロマガジン社
- 発売日: 2014/03/25
- メディア: ペーパーバック
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シリーズ特集 R-TYPE
すべてを被いつくし
すべてを食らいつくす
養分と化した怒
体液に混ざった憎しみ
奇形の原始的生理が生み落した
生ける骸
未来という名のもと
過去までも
旧ユーズド・ゲームズ時代を含めると初めて本誌の表紙をR-9で飾ったのがシューティングゲームサイドの9号目だというのは、偶然なのか19年近くかけた仕込みなのか…。
一時期WiiやPSP/PS3のダウンロード版移植作品が軒並み配信停止となっていたものの、最近になって『R-TYPE Dimensions』がPS4へ移植されたり、海外PCエンジン版『R-TYPE』が3DSバーチャルコンソールで配信されたというタイミングで、今回のシリーズ特集が組まれたのは実にいいタイミングですね。
初代から数えて20年以上シリーズ展開されてきた『R-TYPE』ですが、こうして見るとナンバリングタイトル3作に後継作の?とFINAL、そして番外編のGALLOPとLEOを含めた全7作品と、同じくらいの長寿シリーズである『グラディウス』や『ダライアス』に較べてシリーズ作や派生タイトルは意外と少ない印象を受けます。
そのかわり…というべきか、初代『R-TYPE』は性能面で過渡期にあった数多くの家庭用ゲーム機やパソコンへハードごとにアレンジを施されながら移植されてきただけあって、幅広い層のプレイヤーが触れる機会に関しては他の古典シリーズよりも多かったかもしれません。
機種ごとに色々な違いがあっただけに、各プレイヤーごとにそれぞれ異なる『R-TYPE』観がありそうですね。
『R-TYPE』クリエイターインタビュー
サウンドを手がけた石崎正人氏(初代)、石田雅彦氏(II)の名前を今回の記事で初めて知ったのは私だけではないでしょう。
昔のアイレムは開発スタッフの名前をあまり表に出さない風潮があっただけに、企画と近いポジションで作品に携わってきた石崎氏と、アイレム初のサウンド専任スタッフである石田氏という、異なる立場でアイレム開発チームを見てきた二人へのインタビューは、ゲーム開発史において資料的価値が非常に高い記事に仕上がっています。
このインタビューにおける個人的なツボは、『イメージファイト』で曲のサイズを巡って企画者とのゲーム対決を繰り広げたり『R-TYPE II』で4面やエンディングでうっかりミスをやらかしちゃった石田氏の武勇伝ですね。
『II』のエンディングを自力で見たことはないですが、この身も蓋もないエピソードには思い切り笑かされてしまいました。