さるたに秘密メモ@はてなブログ

不定期更新。ゲームとか4コマ漫画などなど。

アクションゲームサイド Vol.03 雑感あれこれ

シリーズ特集 メタルスラッグ


家庭用ではサターン、プレステ、64といった「次世代機」が定着し、ゲーセンにおいてもピークを迎えた格闘ゲームやポリゴンによる3D表現を活用したゲームが次々と登場するなど、ゲーム業界全体がひとつの転換期に差し掛かっていた頃にひっそりとリリースされた『メタルスラッグ』は、気がつくとどこのMVS筐体でも見かけるようになり、新作格ゲーが入れ替わる中でいつまでも遊び続けられていた…そんな息の長いゲームでしたね。
 
当時の『ゲーメスト』誌上で発売前から細く長く掲載されていた紹介記事では、最初は常に戦車で戦うゲームだったのが、しばらくすると兵士メインのゲームに変更されたり、操作方法も再三にわたって変更されるなど、試行錯誤の繰り返しだった経緯を目の当たりにしていただけに、無事に発売された時はホッとしたものでした。
…そういった、発売に至るまでの紆余曲折について突っ込んだ記事に期待していたのですが、今回の特集記事では裏話的な要素はすっぱりカットされていて、ちょっと物足りない感じが否めませんね。
『海底大戦争』や『ジオストーム』といった、『メタスラ』の源流といえるアイレム作品への言及もほとんど無いのは残念です。
(アイレム作品に関しては、書きたくても書けなかった…という可能性もありますが)
 
裏話は控えめでも、ビジュアル的な資料については結構な大盤振る舞いを見せてくれています。
特に家庭用版における定番の追加要素となった女性教官や、様々なコラボ作品に登場したフィオことフィオリーナ・ジェルミ嬢については妙に気合の入った小特集が組まれている一方で、初代から活躍(?)してきた相川姉妹を完全無視した事については編集部の説明を求めたいところですが。
 

シリーズ小特集 地球防衛軍

”小”特集かよ!と言いたい読者は私だけではありますまい。
 
ナンバリングタイトルを中心にシリーズの見どころを手堅く紹介した箭本進一のテキストは流石というべきソツのない出来なんですが、普段は洋ゲーを遊ばないようなプレイヤーをも引きずり込んだ名TPSシリーズの扱いとしては、物足りないにも程があるボリュームでありました。
 
先に挙げた箭本氏のテキストからは『地球防衛軍』に限らないサンドロット産のアクションゲームに対するリスペクトが感じられるだけに、いつの日かアクションゲームサイドの表紙が『メーカー特集 サンドロット』で彩られる日が来ることを信じたいですね。
 

アクションゲーム名作選 Hard Corps:Uprising


コナミの『魂斗羅』シリーズが数々の対戦格闘ゲームを手がけたアークシステムワークスと出会ったことで、両社の特性を色濃く残しつつも爆発的な化学反応を起こして古参ゲームマニアのアドレナリンを大放出させた快作アクションゲームに、ゲーム初心者である著者の奥さんがハマったという、ちょっとしたエッセイ風味の記事となっています。
 
ミサイル渡りなどに見られるシリーズ恒例ネタや、レーザーがどう見ても「シャチョーレーザー」…というマニア向けな話は本作をプレイ済みの魂斗羅戦士たちには既に周知済みであろう事を考えると、そんな濃いプレイヤーでなくても楽しめることを全面に出したのは、なかなか面白いアプローチですね。

実際、コンティニュー制限なし&プレイを重ねる毎に強化される自機&使いこなせば超強力な数々のスキルが合わさることで、ハードな歯応えを残しつつも努力次第で誰でもエンディングを狙える「ライジングモード」という入り口をゲーム初心者へ向けて開いている本作の周到さに、2年以上経った今さらながら改めて感じ入った次第です。