さるたに秘密メモ@はてなブログ

不定期更新。ゲームとか4コマ漫画などなど。

アドベンチャーゲームサイド Vol.01 雑感あれこれ

準備号だったVOL.0から5ヶ月…満を持して登場したVOL.01はビジュアルは少なめながら文章をがっつり詰め込んだ記事が多めで、本誌のメインテーマであるテキスト中心のアドベンチャーゲーム(以下「AVG」)と、どことなく通じるものがありますね。
 
紹介されているタイトルで比較的新し目のものを眺めてみると、伝統的なスタイルを受け継いだテキスト主体のAVGが据置きゲーム機やPCといったハイエンドなハードで展開されるケースが多い一方、スマフォや携帯ハードでの低価格のダウンロードタイトルは新機軸を目指したものが比較的多いのは興味深いですね。
開発規模が大きいタイトルほど、画質やシナリオの密度でディープなファンを確実に掴みにきているという事でしょうか。
 

アドベンチャーゲームの歴史

表紙を開いたらいきなり始まる本特集はテキスト量も資料性もガチガチに詰め込まれていて、普段みたいに姉妹誌の広告を載せてる余裕は無いと言わんばかりの勢いを感じる密度です。
 
コンピューターネットワークの黎明期から始まり、技術発展に伴うAVGの発展、AVGで名を上げたクリエイターがアニメや小説といった他ジャンルでブレイクすることで才能が幅広いメディアへ拡散していく一方で、多様化によって古式ゆかしいAVGが縮小していく…という軌跡が過不足無く紹介されています。
娯楽性は少々控えめになっているものの資料性は非常に高く、マニアを自認するなら読んでおいて損はないでしょう。
 

消え行くゲームを保存する ゲーム保存協会インタビュー

ファミコンブームくらいの頃から「ゲーム文化」なんて言葉が出てきたりしましたが、当のゲームメーカーは古いハードやソフトを保存できていないという体たらく。
日銭を稼ぐだけで精一杯な中小メーカーはまだしも、昔からずっとゲームを作り続けている大手メーカーですら過去作品を復刻する際、社内に現存しない資料を外部の協力に頼らざるを得ないという状況が続いています。
 
そんなメーカーですら行き届かないゲームの保存活動を行ってきたNPO法人「ゲーム保存協会」(http://www.gamepres.org/)のルドン・ジョセフ理事長が語る、CRTモニターやフロッピーディスクを始めとするオールドゲームが実際にプレイされていた環境を再現可能な形で保全・記録する「ゲーム文化の保存」という考え方は昔からゲームに親しんできた世代だからこそですね。
 
…「クールジャパン」とか言ってる人たちは、こういう活動をこそ支援すべきですよね。