最近読んだコミックス雑感あれこれ
主に先月あたりに読んだマンガの事を色々書き散らしてみました。
先月の記事で書きそびれた分もここで。
『ナナナバニ・ガーデン』(著:須藤真澄)
ナナナバニ・ガーデン 須藤真澄短編集 (KCデラックス アフタヌーン)
- 作者: 須藤真澄
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/10/22
- メディア: コミック
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須藤先生のファンタジー作品は、日常と非日常の境目が程よく揺らいでいく感覚が魅力のひとつですね。
そんな不思議な世界を紡いでいくのが揃いも揃っていい人というかお人よしばかりなのも、安心して作品世界に浸っていられるポイントですね。
…しかし『森の兄弟』はなぜ最後の第3話が未収録なんでしょうか。
あれじゃ幼いお猿の兄弟たちは両親に会えずじまいじゃないですか!
『ふうらい姉妹』1巻(著:長崎ライチ)
- 作者: 長崎ライチ
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2010/11/15
- メディア: コミック
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個性派4コマ作家・長崎ライチの初コミックスが出たというので読んでみたところ、動植物や無機物さえも突っ込みを入れずにいられないシュールでクールな姉妹の阿呆さ加減に心地よい目眩を味あわされました。
基本的に脳ミソを使わず脊髄反射で楽しめますけど、クジラは賢いから捕鯨禁止という話を聞いた姉妹が、
「賢くない生き物たちは、捕獲……される!?」
と怯えるネタに、ちょっぴり赤塚不二夫テイストを感じてみたり。
「青海苔とマヨネーズはどうしますか?」「消化します。最終的に、消化します!!」
作中の素敵フレーズを挙げていったらキリが無い、そんな独自のセンスがクセになる怪作を紡ぎ上げた長崎ライチ先生について調べてみたところ、姉妹二人のコンビ作家だそうですね。
…ということは阿呆姉妹マンガを姉妹作家が描いてるってことか。
『パドラーズハイ』1巻(著:水屋杏里)
- 作者: 水屋杏里
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2010/12/07
- メディア: コミック
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顧問のみー先生以外は初心者ばかりのラフティング部は基本動作を覚えるだけでも大騒ぎではありますが、試行錯誤の末にラフティングの技術をひとつずつ掴んでいく過程での興奮とときめきが実に眩しく描かれていて、スポーツ部活マンガとしての出来は上々です。
さりげなく『まんがタイムWeb』でFlash動画まで作られてますが、この良質ながら地味な作品がこうしてプッシュされるのはちょいと意外。
…とはいえ実際に埋もれるには勿体ない出来だけに、こうしたPRが実を結ぶ事を願いたいところですね。
『ひよりすと』1巻(著:魔神ぐり子)
- 作者: 魔神ぐり子
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2010/12/07
- メディア: コミック
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そんな思春期真っ盛りな草介君の悶々ライフを描いたドタバタコメディ…というテーマ自体は割と定番ではありますが、
「エロ本読むのとお姉ちゃんが大好きでーす!」
女子中学生にしてほとばしる煩悩を隠しもしないなつめちゃん。
「水泳を休んでる女子の方にしか興味ない。ああ…あいつ生理か…。
………って、そういう部分でフェチズムを感じるんだよ」
常人には及びもつかない高みへ達した妄想力は発禁レベルの一郎太君。
筋金入りのド変態様ご一行の活躍が色々と取り返しのつかないことになっていて、電車の中など人目がある場所で読むには危険な逸品に仕上がってしまってます。
『超級! 機動武闘伝Gガンダム』1・2巻(著:島本和彦)
超級! 機動武闘伝Gガンダム (1) (角川コミックス・エース 16-8)
- 作者: 島本和彦,矢立肇,富野由悠季,今川泰宏
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2010/12/25
- メディア: コミック
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脇役である警部の視点で描かれた第一話などに見られる周到な構成と、全身全霊で空回るギャグ、そして互いの誇りを懸けたガンダムファイトの力強さ!
1話あたり100ページ超という潤沢な環境をフル活用した島本先生の名人芸がここかしこに光ってますね。